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技術ブログ 本の紹介

神経細胞と神経回路網の数理モデル

私も4年になり、研究室配属が決定した。CNNの研究室である。 今はまだゼミなので、勉強の記録を付けていく事にする。

神経細胞

脳は巨大な数の神経細胞が結合して出来たシステムである。人間の場合脳の神経細胞の数はおよそ1010個以上と言われている。 神経細胞は人間の場合50種類ほどあると言われ、大きさや形状は異なっている。しかし動作はどれもほぼ同じ原理に従っている。 神経細胞は全体が一続きの細胞膜で覆われた単一の細胞で、

細胞体と呼ばれる本体の部分、

本体から樹状に伸びる多数の突起からなる樹状突起

軸索と呼ばれる一本の長い線維(生物を構成する上で糸状なもの)の三つの部分からなる。

機能で見ると、神経細胞は情報処理素子であり、

樹状突起で入力信号を受容し、細胞体で入力信号を処理し、軸索から出力信号を出す。

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図1 newron

軸索は途中で何本も枝分かれしており、その末端が他の神経細胞樹状突起(or細胞体の表面)と結合している。この結合部分をシナプスという。 一つの神経細胞は多いもので数万本の軸索と結合している。

神経細胞の動作

細胞は細胞膜で外部と隔てられているため、細胞の内部は外部とは異なった電位を持つことが出来る。 通常は内部電位は外部より低い。外部を0とした時の内部電位を膜電位という。 入力信号がない時の膜電位を静止膜電位というが、これは-70mVくらいである。 入力信号が細胞に到着すると膜電位が変化し、静止膜電位より15mV程度高くなり-55mVを超えると細胞が活性化し 内部電位がほぼ1m秒間100mVほど高くなり、その後膜電位は急速に元の値に戻る。 これを細胞の興奮という。 興奮により高さ100mV,幅1msの電気パルスが発生し、軸索を伝わり他の細胞に伝えられて行く。 しかし、膜電位の上昇がほぼ15mVの高さのしきい値を超えない限り細胞は興奮せず、軸索にはなんの出力信号もでない。

このことを要約すると、閾値作用と言える。 すなわち膜電位がある閾値(e.g. -55mV)以上に高くなれば出力が発生するが、閾値以下の場合出力を出さない。

一度パルスを放出すると、膜電位は静止電位より少し低い値になり、徐々に元に戻っていく。つまりパルス放出後は強い入力信号が来ても神経は興奮できない。 この期間を絶対不応期と呼ぶ 絶対不応期が終わってもしばらくは興奮の閾値が通常より高くなり、神経は興奮しにくくなる。 この期間を相対不応期と呼ぶ シナプスにパルスが到達すると、0.3msの遅れの後、膜電位が変化する。

多数の場合

一つの神経細胞には、数万本の軸索が入り、シナプス結合している。 軸索にパルスが到達すると、結合部の膜電位が変化し細胞体に伝わる。 多数の軸索に同時にパルスが到達する場合、 多数のシナプスで膜電位の変化が起こり、細胞体を伝わる途中ですべて重なり合い、これらの和が細胞体の膜電位となる。 このように多数の入力の影響を加算する作用を空間的加算という。 また、パルスの到達により膜電位が変化した部分へ、変化が減衰して消滅する前に次のパルスが到達すればまだ残っている 前の変化に加算できる。 この作用を時間的加算とよぶ。

パルス一個の生成する電位はシナプス毎に異なり、0.1mV程度から30mV程度まで存在する。 細胞体から遠い樹状突起の先端に位置するシナプスでは、電位変化がその細胞体に届くまでに時間遅れと減衰が生じる。

このように細胞体の膜電位は多数の入力の時間空間的な重み付きの加算によって決まる。 この値が閾値を超えると出力信号が出る。(興奮) この他に一つの細胞が興奮し続けると閾値が徐々に上昇し、細胞が興奮しにくくなる。 このことを疲労という。

神経細胞数理モデル

神経細胞は多入力-1出力の情報処理素子である。 n個の神経細胞から入力を受け取る神経細胞を考え、信号の強さをx_1, x_2, ..., x_nとする。 また、この神経細胞の膜電位の変化量をu, 閾値をh, 出力をzとする。 第i番目の軸索に信号が到達した時、変化する膜電位の量をw_iと書く。 w_iシナプスの結合効率を表す量でシナプス荷重結合荷重荷重と呼ばれる。

空間的加算

膜電位の変化uは多数の入力の重ね合わせで求まる。i番目の入力に強さx_iの信号が来る時、膜電位はw_ix_iだけ変化する。 よって全体の膜電位は入力の重み付き線形和

\sum_{i=1}^n w_ix_i

w: 信号を受けて、膜電位uが上昇する割合(伝達効率) wが正だと興奮性、負だと抑制性である。 x1に対応するw1があって、 xwが膜電位をどれだけ変化するか。 これのΣを取って全入力。

で表される。

時間的加算

入力の影響はしばらくの間持続し、後から来る入力と重なり合う。 i番目の入力にくる単位の強さの入力がt'時間後の膜電位に及ぼす影響をw_i(t')と表す。 時間tの膜電位の変化量u(t)は時間和、空間和を考慮すると

\sum_{i=1}^n w_i(t-t')x_i(t')dt'

t'秒のときのwiがwi(t-t')、xiがxi(t') t-t'が、過去の入力による、減衰の影響を足し合わせている。 過去に遡れば遡るほど影響が小さくなる。 実際のモデルの時使わない。(積分ほどプログラミングで扱いにくいものはない)

と表される。 x_(t')は時間t'における入力信号の強さである。 この式はシナプス-樹状突起が一種の線形フィルタの役割を果たす事を示す。

閾値作用

出力zは膜電位uが閾値hに達するまで発生しない。 このことは入出力関係が非線形になっていることを示す。

不応期

閾値hは定数ではなく神経の興奮により変化する。絶対不応期はhの値が∞に上がった期間である。

疲労

閾値hは興奮が続くにつれ、更に長期的な変化をする。

可塑性

学習や記憶は、結合荷重w_iの変化によると考えられる。

動作モデル

神経細胞の入出力信号は一定振幅のパルスである。 よって入出力信号x_iやzは二値の離散情報と見る事ができる。

これに対して、入出力信号x_i,zを個々のパルスの有無ではなく、パルス頻度を表す信号と見る連続情報的立場もある。

ゼミメモ

活動電位 - Wikipedia

脳の神経細胞(ニューロン)の信号伝達のスピード、跳躍伝導

www.altera.co.jp

CPLD早わかり一問一答

抑制性シナプス - 脳科学辞典

ジェネリックプログラミング - Wikipedia

ヘンリー・ハレット・デール - Wikipedia

グリア細胞 - Wikipedia

甘利 俊一, D.Eng. | 研究室エクスプローラー | 理化学研究所 脳科学総合研究センター(理研BSI)

•Ÿ“‡–M•F (Kunihiko Fukushima)

力学系 - Wikipedia

制限付きボルツマンマシンの初心者向けガイド | コンピュータサイエンス | POSTD

ホップフィールド・ネットワーク - Wikipedia

オートエンコーダ - Wikipedia

[Think IT] 第3回:パルスニューロンモデルとは? (1/3)

玉川大学 21世紀COEプログラム採択 全人的人間科学プログラム

海馬と記憶モデル 松岡佑磨

小脳のモデル - Sideswipe

引用 図1 http://toutsu.jp/word04.html

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